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“DISH//”北村匠海「カレー店選びでわかる」本当の性格は“浮気性”だった!?

北村匠海
北村匠海

第113回 「カレーは飲み物」

 アイドルだって飯を食う。男性アイドルにはカレー好きが多い。ラーメン好きとどちらが多いか、統計を取ってみたいくらいだ。カレー派の代表格には生田斗真竹内涼真成田凌濱正悟なんかがいる。いずれもただイケメンというだけでなく、演技力も存分に持ち合わせ、こだわりの強そうな役者である。カレー好きあるあるだが、専門店で食べるだけに止まらず、自分でスパイスすら調合し、本格カレーの調理に走っているのも共通する。そして、その極めつけが北村匠海だ。

 2020年6月発売の「BRUTUS」“CURRY for Geeks”でのインタビューによれば、カレー作りに熱中し出したのは2年ほど前から。俳優仲間の上杉柊平が自宅でスパイスから作ったカレーを出してくれ、「なにそれ⁉」と衝撃を受け、そこから自分でも作るようになったという。

曰く……

「カレー作りは曲作りと同じで、独創性とアイデアが必要だと思っていて、僕の場合はレシピ通りに作るんじゃなくて、『こうやったらどうなるんだろう』って試行錯誤をするのが楽しいし、そこに自分の性格が出ると思うんですよね」。

 となかなかクリエイティブだし、自己分析ができている。市販のルーから作っても、自分好みにするため、何か足したくなるのがカレーというもんだが(笑)。

北村匠海は“カレー教”の信者

 自宅のスパイスホルダーと調味料入れにスパイスがてんこ盛り、という北村が最近研究しているのは「飲むカレー」。主食でカレーを“食べる”のではなく、小腹が空いたら“飲む”という提案だ。ダイエットには効果的だろう。

 そういえば、メディアアーティストの落合陽一もレトルトカレーを飯にかけず、「パッケージにストロー挿して直接飲んでる」と豪語し、『情熱大陸』でその様子を披露していたっけ。「現代の魔法使い」にとっては、食事もただエネルギー補給にすぎないのだろうけど……。

 北村は「BRUTUS」誌面では、出汁を取って醤油も入れることで、和テイストになったカレーを紹介。「実験を繰り返した結果、やっと自分らしい一品ができた」という。スパイス以外の調味料は塩しか使わないのがこだわりだったが、出汁を引いたカレーを食べた際、「これを自分のものにしたい」と思って考えを改めたんだとか。カレーはスパイスをブレンドするうち、明らかに麻薬的な効果が現れる。なんでも佐賀県には「麻薬なカレー」という店名の店もあるらしい。北村のその後の発言もぶっ飛んできた。

「これは僕の持論なんですけど、カレーってそもそも『完璧な存在』なんじゃないかなと。

欧風でもインド風でも、ビーフでもチキンでも、どんなカレーも僕は肯定することができるし、(略)その意味では、僕は“カレー教”の信者なのかもしれないですね(笑)」

■カレーを食べた後、サウナで整う

 “カレーの王子さま”みたいなウブな顔して、カレー教の布教を始めた北村が行きつけにしているのが、池袋や秋葉原などにある「カレーは飲み物」だ。20年11月20日放送の『A-Studio』(TBS系)でそう明かした。要町寄りの旧池袋1号店(現在は東口に移転)でカレーをガッツリ食べた後、ご近所のサウナかるまるに向かい、バッチリ整えるのがルーティンだった。西武池袋沿線で育ち、暮らす者にとっても、これら店名はなじみ深い。

 「カレー(※正確にはライス)は飲み物です」といえば、ビジーフォーの元メンバー、故ウガンダ・トラの名言である。大食漢で早食いのトラが「カレー飲み」を特技としていたので、いつしか彼の決め台詞になった。これにあやかって「カレーは飲み物」という店名をつけたのだ。

 オープンは2012年。その後流行った文章店名の草分けとされる。「なぜ蕎麦にラー油を入れるのか。」というキャッチコピーが店名より目立つ、と注目を浴びた「池袋 壬生」を皮切りに、カレーの後にはとんかつ、焼きそば、ハンバーグと「飲み物。」シリーズの新店舗を続々オープンさせた、株式会社のみものが経営元だ。

 カレーは飲み物の基本メニューは「赤」と「黒」のカレー2種類のみ。ライスは小盛(200g)でも大盛(450g)でも値段が変わらない。さらに10種類の中から3つを選べるトッピングが料金に含まれる。玉ねぎをとことん炒めた欧風の黒は豚肉、トマトをふんだんに使った赤は鶏肉が具材で、皿に盛られた黄色いターメリックライスとは別に、小鍋に溢れんばかりによそわれたカレーソースが提供される。まさに飲み物感バッチリだ。北村が独自の飲むカレーを考案したのも、当然こちらにインスパイアされたからだろう。

■食通は不倫してナンボ

 赤は見た目は豪快だが、味は予想のつく範囲で、ぼくもそうだが、黒を選ぶ客が多いように思う。

まったりとした味付けながら、具材に大根も使われており、ジューシーさも感じられる。『A-Studio』ではMCのKis-My-Ft2藤ヶ谷太輔が店に赴き、やはり黒カレーを実食していた。ということは、北村のお薦めも黒なのだ。曰く「トゲがなく食べやすい」。トッピングも味玉、ポテサラ、フライドオニオンと王道をチョイス。さすがカレー教信者、わかってらっしゃる。

 もっとも、前年9月出演の『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)などでは、北村は大久保の「spicy curry 魯珈」を推しており、「いったいどっちを取るの? キーッ!」と、飲み物ファンとしては、浮気されたガールフレンドみたいに錯乱しかねない。だが、カレー道を究めるには、海千山千渡り歩くのも必定だ。食通は不倫してナンボ。おかげで食文化が広まるのだ。

 

参照元:https://dailynewsonline.jp/