アイアンバローズが28日、栗東CWで余力十分にラスト1F11秒9をマーク。決戦に向けて気配は上々だ。引き当てた枠は1枠1番。過去10年で連対率5割を誇るポールポジションから、重賞初勝利をG1で挙げてみせる。
降雨による馬場悪化を懸念し、スライドして行われた木曜追い。アイアンバローズが栗東CWで活気に満ちあふれた動きを披露した。前半でやや行きたがるしぐさを見せたものの、スピードに乗ってマークしたのは6F83秒4-38秒4-11秒9。ラストは鋭い切れ味を示した。上村師は「最後まで余力残しで追いましたが、いい動きでしたし、合格点がつけられる調整ができました」と満足げだ。
前走の阪神大賞典は前半で折り合いを欠き、首を上げるシーン。それでも、勝ったディープボンドにわずか3/4馬身差の2着と中身は濃かった。「最初のコーナーで他馬にこすられた時に力んでしまいました。あれは痛かった。でも、休み明けで余裕残しでの仕上げでしたからね。それを考えればいい内容で走ってくれました」と回顧。激しい気性面についても「コントロールはできるようになっている」と自信をのぞかせた。
引いた枠は1枠1番。21年はワールドプレミアが勝ち、過去10年(20年以前は京都)で連対率5割を誇る絶好枠だ。鞍上・石橋脩(12年1枠1番ビートブラックでV)というあたりも吉兆を予感させると同時に、父がオルフェーヴルであることも何やら因果を思わせる。指揮官は「絶好枠じゃないですか。外枠よりも真ん中よりも内がいいと思っていたので」と思惑通りの枠を引き当ててニンマリ。波乱を巻き起こす準備は整った。