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キンプリ神宮司勇太「成長を続ける食リポ力」今後の活躍に期待大!

キンプリ神宮司勇太「成長を続ける食リポ力」今後の活躍に期待大!

第118回「馬刺居酒屋 竜ノ介」

 アイドルだって飯を食う。王や王子と呼び習わされていても、がっつりホルモンなどで栄養補給する。King&Princeのメンバーのうち、岸優太・神宮司勇太・岩橋玄樹ジャニーズJr.時代組んでいた3人組ユニットが"Prince”。そんな彼らが持っていたレギュラー番組が『イマドキ男子冒険バラエティ 真夜中のプリンス』(テレビ朝日系)だった。

 2016年4月から18年4月にかけて放送された、この番組中で巡ったグルメスポットにはいかにも通好みのB級が多く、その狙いにとても好感が持てる。これから何回かに渡り、それらのうちのいくつかを紹介したいが、基本的に3人揃って来店しており、便宜的にメンバーの名を振り分けるのをご了承いただきたい。

■隠れすぎた隠れ家 人の視界から消えた居酒屋

 まず取り上げるのは新宿三丁目の「ホルモン鍋 盛岡五郎(当時)」、現在は店名を改め「馬刺居酒屋 竜ノ介」。ここは何度かメディアで紹介されたのを読んだり見たりしており、旧店名の時は場所もわかっていた。しかし、いつの間にか名前が変わったのを知らずにおり、つい先日、打ち合わせで偶然利用した。

肉の質の高さは折り紙付きで、これまでスルーしていたのを悔やんだほどだ。

 番組では18年2月10日放送回「東京めしテリー調査団」で登場。この回は「ネットで噂」の3軒の「謎すぎる飲食店」が紹介されたのだが、2軒目に訪れたのが竜ノ介だった。「隠れすぎた隠れ家 人の視界から消えた居酒屋」という触れ込みで、ネットには「店の前を2往復し、やっと入口に気づいた。知ってる人じゃないとわからない」と書き込まれていた。

■看板メニューのホルモン鍋

 事実、店が入る雑居ビルを2階まで上がっても、巨大冷蔵庫の扉があるだけ。左右に店名が書かれた小さな赤提灯がぶら下がっているが、それより「東京ホシザキ冷蔵庫」の貼り紙のほうがデカい。この扉は開けるにも力が要り、ひ弱な女子ならその時点で入店を諦めてしまうかも。なぜこんな入口にしたのかと訊くと、元々は精肉店の冷蔵庫の扉で、「鮮度のいい肉を取り扱っている証としてつけている」。しかし、店主は「わかりにくくてクレームが来る」と苦笑……というのが番組での展開。

 いや、中に入ると実際に怪しい。雑然としてお世辞にも綺麗とは言えず、テーブルも椅子も廃品利用。つき合いの浅い相手とのデートで使うには明らかに向かない。一行はそこで看板メニューのホルモン鍋(味噌 2人前2178円から)を食べたのだが、岸優太のリアクションがある意味、秀逸なぐらいトボけていて皆の失笑を買った。岸はこの鍋を食べ開口一番、「口に入れた瞬間ホルモンってわかりますね」と言ったのだ。

■肉のためには体を張る!

 口にした途端、ホルモンとわからないホルモンがあるのか。岸だけ目隠しでもしていたというのか? これには他の二人にも「(材料を)見てるからやろ!」と突っ込まれてしまった岸。

 頓珍漢な食レポはもはや岸の十八番なので、こちらもツッコミを入れたいところが、その天然ぶりはすでに本連載でも紹介済み。

そこで神宮司勇太のホルモン歴を洗ってみると、『帰れマンデー見っけ隊!!』(テレビ朝日系)の 22年1月17日放送回に登場し、体育会系の他のゲストと焼肉を食い漁っていた。

 「日光・鬼怒川エリアの秘境で絶品焼肉店を探す」がその回のテーマで、共演は元サッカー日本代表大久保嘉人、柔道金メダリストのウルフ・アロンという、バラエティでも好調な濃いキャラの持ち主たち。しかし、人は見かけによらぬもの。ホルモンが岸ほど似合わない、とのこちらの先入観を覆し、肉のためには体を張る面子にすっかり溶け込む神宮寺だった。

■好きな焼肉に情熱をたぎらせる

 焼肉もホルモン鍋も素材勝負の料理。新鮮なホルモンを使っていれば旨いに決まっている。竜ノ介は熊本産の馬刺しからして上物で、あっさり火を通しただけのレバテキなどは絶品だった。

 だから、神宮寺もこの店の鍋に対し、さして奮ったコメントができたわけでもなく、入口の様子を怪しんではみたものの、「これだったら来た甲斐がある」と述べた程度に終わった。

 しかし、4年の歳月とその間の食レポ経験が神宮寺を大人にしたようだ。神宮寺も岸同様、「食レポポンコツ」と言われるが、なかなかどうして、『帰れマンデー』では好きな焼肉に情熱をたぎらせる様子が微笑ましかった。

 下手な言葉を弄するよりリアクションで伝えなきゃダメと、番組企画をよく理解していた。さすが、「深夜ドラマにはもったいないクオリティ」と評される、『受付のジョー』(日本テレビ系)に主演しているだけある。神宮寺という、役者としてはまだまだ新鮮な素材が、どう調理されていくのかが楽しみになってきた。

 

参照元:https://dailynewsonline.jp/