道草

日々の出来事と芸能とその他

メジャー50年の名将にすら大谷翔平は異次元の存在

エンゼルス・大谷と水原通訳(AP)© 中日スポーツ 提供 エンゼルス・大谷と水原通訳(AP)

◇7日(日本時間8日) MLB エンゼルス1-3アストロズアナハイム

 華々しい開幕戦の試合前、アストロズのベーカー監督がいつもの穏やかな口調で言った。「彼のような選手は見たことがない」。メジャーの世界を50年見てきた名将にとっても、大谷は異次元の存在なのだ。

 超人ー。それを開幕戦でも、まざまざと見せた。この日の投球。最速100マイル(約160キロ)の速球もさえたが、70マイル台(約110キロ)の緩いカーブの切れが抜群だった。本人も「カーブが良かったので多投した」とあっさり言った。初球のカウント球でよく使ったが、4回にはタッカーから空振り三振も。好打者が待ち切れずに体勢を崩すほどだった。

 キャンプのブルペンで、カーブを試投する姿はほとんど見なかった。せいぜい1、2球程度。ブルペンでの投球数自体を制限しているが、それでも他の球種は投げていた。自分の持っている引き出しから、自在に取り出せて使える。それもメジャー初の大役を務めた開幕という舞台で…。その無限の能力には正直、度肝を抜かれた。

 もう一つ、開幕戦で印象的な出来事があった。試合前、選手、スタッフを紹介するアナウンス。大谷の通訳の水原一平さんがコールされると、真っ赤で染まったファンから、割れんばかりの大歓声が起きた。それはなんと、レンドーンらレギュラークラスの選手と同等以上だった。

 過去、海を渡った日本人選手の通訳の方にこれほど拍手や歓声が注がれたことがあったか。松井秀喜さんや、イチローさんら偉大な先人を取材させてもらったが、こんな光景は見たことも聞いたこともない。もちろん、水原さんの献身的な人柄も人気の理由だろう。ただ「メジャーの顔」となった大谷の存在がファンの反応に現れたということにほかならない。投手で黒星、打者で無安打という結果などは二の次。開幕戦で改めて感じた。大谷は異次元の男だと…。(写真はAP)

 

参照元https://www.msn.com/