「ボクシング・ＷＢＡ・ＷＢＣ・ＩＢＦバンタム級王座統一戦」（７日、さいたまスーパーアリーナ）
ボクシングのＷＢＡ・ＩＢＦバンタム級統一王者の井上尚弥（２９）＝大橋＝が３日、ＷＢＣ同級王者ノニト・ドネア（３９）＝フィリピン＝とともに横浜市内で開かれた会見に出席。２０１９年１１月に激闘の末に判定勝ちして以来の再戦を「通過点に過ぎない」と語り、年内に目標の４団体王座統一戦を行うことを希望した。対するドネアは「キャリア最大の一戦」と位置づけ、雪辱を果たして４団体統一戦につなげる意気込みを示した。
「ドラマ・イン・サイタマ」と呼ばれるワールド・ボクシング・スーパーシリーズ決勝の激闘から約２年７カ月。ドネアと再び顔を合わせた尚弥は、日本人初の３団体王座統一戦を前に「非常にワクワクしていますし、目の前に３本のベルトが並ぶと、よりモチベーションも高くなります」と腕をさすった。
勝てば世界で過去に７人しか達成していない目標の４団体統一へ王手をかけ、「大事な一戦になる」という。立ちはだかるのは自身を最も苦しめたと言える相手だが、「自分の中では通過点に過ぎないと思っている」と返り討ちに自信たっぷりで、「年内にでも４団体統一へ向けて試合をしていきたい」と先を見据えた。
４団体統一へ、残る相手はＷＢＯ王者のポール・バトラー（英国）。ドネアと契約する米国のプロモーター、プロベラムはバトラーとも契約しており、会見に出席した同社のリチャード・シェーファー社長は「４団体統一は選手だけではなく、全プロモーターの最終的な目標。必ず実現させたい」と、この試合の勝者が偉業へ挑むことへの後押しを約束した。
大橋ジムの大橋秀行会長は「今回に限らず、ずっとすさまじい練習を続けている」と、尚弥の調整に目を丸くし、「いい試合をして３団体を獲って、次の４団体へ向けてやってくれると信じています」と期待した。大会場さいたまスーパーアリーナの入場券は、残り数百枚と完売間近。４団体統一へのサバイバル戦と言える「ドラマ・イン・サイタマ２」へ雰囲気は盛り上がるばかりだ。
井上尚弥 ドネア戦は４団体統一へ「通過点に過ぎない」 激闘から２年７カ月も特別視せず
