「ボクシング・WBA・IBF世界ミドル級王座統一戦」(9日、さいたまスーパーアリーナ)
WBAミドル級スーパー王者の村田諒太が5日、書面を通じて報道陣の取材に応じた。IBF同級王者・ゴロフキンとの決戦を4日後に控えた心境を「恐怖ももちろんあるし、これまで以上に緊張感はいやがおうにも高まります」と吐露。その一方で、「これほど注目される舞台に立つ、言わば夢が叶っていると言える」と念願だった世界的スターとのビッグマッチが実現する喜びを口にした。
この日はシャドー、ミット打ちなど汗だし中心の調整を1時間半行った村田。3月31日にはゴロフキンもコロナ禍の中で無事に来日し、高まる決戦ムードの心境を「いよいよだな、という感じです。そして計量まで3日、やっぱり恐怖ももちろんあるし、楽しみはあまりありませんが、色々な緊張感もあります」と語った。
「ゴロフキン選手が相手じゃなければこういった想いにはならなかったのかなとも思います。これまで以上に緊張感はいやがおうにも高まります」と、大物を迎え撃つ興奮は別格。だが、新型コロナに感染してしまっては元も子もない。今回の取材も書面で応じるなど対策を徹底しており、「コロナ禍で延期は避けたい、それが第一に来ます。これは切実なところ。今はそういった現実的なことを考えてしまいます」と不安も口にした。
現在は自宅を離れてホテルに滞在。1人で過ごす日々では「窓から見える東京の風景、東京タワーだったりを見ながら自分のこれまでのボクシング人生を振り返ることはあります」という。「修学旅行で東京に来て色々な名所に行き、自分の人生でまさか、これほど注目される舞台に立つ、言わば夢が叶っていると言えると思うんです。こういった人生を歩めるとは当時思ってもいなかったので」と、感慨深げだった。
家族とはビデオ電話で連絡を取っており、「とても励みになります。会ったときに子供たちがどういう風に見えるのか。時期によってはこんなに成長したかなと、大きく変わったように感じる時があるんです」と再会の日を心待ちにしている。家族にでっかい勝利を届けることができるか。