アメリカ議会は17日、およそ50年ぶりに「UFO現象に関する公聴会」を開催すると発表した。下院情報委員会のテロ対策、防諜、核拡散防止に関する公聴会の中で行われると伝えられている。
事実、アメリカの上院議員をはじめ政治家の多くは未確認飛行物体の脅威に対して積極的に取り組み、領空を失う前に目撃情報を記録するだけでなく、それ以上の対策を行うよう国防長官に要求しているという。
例えばテネシー州選出のティム・バーチェット下院議員は、国防総省が議会に対してUFO関連の情報を隠しているとして次のように語っている。
「タイムトラベルは可能であり、他の世界を訪問するのに役立つ可能性がある」 アメリカ国防省のUFOファイルに書かれた驚きの文言
「国防総省の体質的にこれらの情報は常に隠蔽されてきたので、私は国防総省がこれを正しく理解しているのか信用してない。我が国の空域を完全に制御できていないことは、公的な証拠から明らかだ。これは国家安全保障の問題であり、容認できるものではない」
また、マルコ・ルビオ上院議員もUAP関連の報告に対する政府の対応に満足していない議員の一人だという。上院議員の関係者によれば、「ルビオ議員は間違いなく不満を持っている。彼らは十分に早く動いていないし、情報も共有していない。行政は懸念に気づいている。必要なレベルには達していない」と語っている。
4カ月前、米国議会では国防総省に異常監視・解決局を設置するよう求める法案が可決された。この法案では「未確認航空現象(UAP)の技術的および運用上の特徴、起源、意図に関して可能な限り多くの知識を得るための情報収集および分析計画」が要求されている。
そしてアメリカ国防総省に新たに「UAPを調査するためにあらゆる資源、能力、資産、プロセスを追求する権限を有する」部署が設置されることとなった。なお、この部署は来月までには完全に稼働することになっている。2020年の情報公開法の改正により、これまで米軍が抱えていた膨大なUFO情報が公開されてきているが、こういった政府側の動きはUFOへの姿勢の変化を表しているようで非常に興味深い。
イギリスのUFO研究家ニック・ポープ氏は、「私は、2022年がUFOにとって激震の年になる」として次のように語っていた。
「まず、UFOに関する議会公聴会が開かれると思います。そして米軍のUFOの写真やビデオ、関連文書がもっと公開されるようになると考えています。それらの情報は内部告発によってもたらされるものもありますが、多くは政府自身が積極的に、あるいは情報公開法に基づく要求に応じて公開することでしょう。最後に、民間航空会社のパイロット、軍の航空機乗務員、レーダーオペレーター、このテーマを直接知っている情報将校など、より能力の高い目撃者が名乗りを上げてくると思います」
実際、公聴会の開催や情報の公開など、ポープ氏が述べた通りの動きが出てきつつある。今年はもしかするとUFO関連でさらなる動きがあるかもしれない。期待していきたいところだ。