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時間の経過が怖い。クロノフォビア(時間恐怖症)を発症する人は意外と多い

時間の経過が怖い。クロノフォビア(時間恐怖症)を発症する人は意外と多い
時間の経過が怖い。クロノフォビア(時間恐怖症)を発症する人は意外と多い

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image credit:Adobe Stock

 クロノフォビアとは、時間の経過が怖い、あるいは時間の流れを追うことができないことに対して恐怖を覚える状態のことで、時間恐怖症とも言う。

 全世界の人たちが、コロナ禍のロックダウンで家の中に閉じこめられ、あり余る閉塞的な時を過ごした。このまま閉じこもって、なすすべもなく日々が過ぎていくことに強い苦痛を感じたとしたら、それは一時的にクロノフォビアを体験したとも言える。

 

・意外と多くの人に見られるクロノフォビア(時間恐怖症)
 米国に住む成人のおよそ12.5%が、人生のある地点で時間の経過について特殊な恐怖を覚えることがあるという。

 とくに高齢者や末期患者はこの傾向に陥りやすいそうで、死期が近いという感覚によって増強される傾向がある。

 刑務所の受刑者にもよく見られ、"刑務所神経症"と呼ばれることもある。受刑者の場合は、閉所恐怖症や潜在能力の喪失の感覚と結びついていることが多い。

 また、トラウマになるような致命的な体験をした人は、自分の死や時間の経過を強く意識するようになり、それがクロノフォビアの発症につながることがある。

 他にも、他人に起こった悲惨な事故を知って、この恐怖症になってしまうこともある。

 しかし、極限状態を体験した人だけが、クロノフォビアを発症するわけではない。目標を見失い、夢が達成できないのに、時間だけが無情にも過ぎていくと強く感じる人にも表れることがある。
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・クロノフォビアの症状
 時間が過ぎていくことに不快感を覚える、いつもよりも時間の経過が早い、あるいは遅いと極端に感じるといった感覚が、クロノフォビアのおもな症状だ。

 これが、不安やふさぎ込み、制御不能の感覚を常態化してしまう。つまり一過性ではなく、長期間にわたり気分障がいが続くということだ。

具体的なおもな症状は、
・息切れ
・発汗
・動悸
・震え
・めまい、気絶
などがある。

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・クロノフォアビアの治療法
 クロノフォビアを軽減する方法はいくつかある。認知行動療法(CBT)は、クロノフォビアを含む、さまざまな精神疾患の治療に使われる方法だ。

 セラピストが、先入観にとらわれた状況処理の仕方や、大げさに考えすぎる傾向について患者に質問を投げかけることで、時間に対する考え方を再構築する手助けをすることができる。

 薬が奏功する場合もあるが、最良の治療法は、人によって違うという。

 私は、やらなきゃいけない作業がたくさんある時に限ってアクシデントが多発し、一向に作業が進まない時に、時間の経過が怖すぎて心臓がバクバクするのだが、一過性のものなので、クロノフォビアではないだろう。

 だがあの感覚が途方もなく続くとしたら、かなりつらい恐怖症だということが凄く良くわかる。
 

参照元https://dailynewsonline.jp/