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千鳥もかまいたちもミルクボーイも…関西に金を借りると売れるリアル“笑いの神”がいる?

千鳥・大悟、ノブ
千鳥・大悟、ノブ

 ダウンタウン(松本人志&浜田雅功)の同期にハイヒール(リンゴ&モモコ)、トミーズ(雅&健)、吉本新喜劇の元座長の内場勝則がいる。ダウンタウンが日本最高峰のお笑いタレントになったなか、粛々と関西のテレビシーンを守り続けたのが雅だ。

 雅には、ジンクスがある。MCを務める関西のローカル情報番組「せやねん!」(MBS)のレギュラーメンバーに選出されると、超売れっ子になるというものだ。

 歴代M-1王者では中川家フットボールアワーブラックマヨネーズチュートリアル。「THE MANZAI」覇者ではウーマンラッシュアワーM-1ファイナリストで「キングオブコント」覇者のかまいたち。第7世代の筆頭格であるミキ。みんなスタジオトークと過酷なロケを経験。腕を上げて、栄冠を獲得して、番組を卒業した。

 それだけではない。雅に借金を頼んだ芸人も大ブレイクするという。「今の千鳥があるのは雅さんのおかげ」と断言するのは千鳥。関西を拠点にしていたころから、大悟は借金をして酒・女・たばこ・ギャンブルのすべてをたしなんだ。後輩にはびた一文払わせないという美学を曲げず、借金は雪だるま式に増えていった。

 そんな大悟にとって大口の窓口が雅。「(借金が)ゼロになったら働きがいがのぉなるから、ゼロにはせんのじゃ」という理由で、借りて何割かを返済。借金が労働欲だったため、完済を避けた。

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 ある日の所持金は10円。仕事で東京へ行かなければならなかった。すかんぴんのまま、イチかバチかで新大阪駅で張り込み。借りられる芸能人が現れることを願って、ひたすら待った。そこへ出現したのが雅。大悟は「おった~」と言いながら、土下座。5万円を借りて、仕事に穴を開けずに済んだ。

 千鳥が東京進出後、“ポスト千鳥”の座に収まったのが、かまいたち。同じく火の車だった濱家隆一も、雅にしょっちゅう5万円の融資を受けていた。

 雅を「銀行」と呼んでいた落語家の月亭八光の紹介で助けられたのは、ミルクボーイの内海崇。

雅が赤井英和とダブルMCを務めていた番組「ごきげん!ブランニュ」(朝日放送)の前説をしていた内海は、50万円、さらに引っ越し費用の40万円を上乗せした合計90万円をお願いした。月2万円を45回払いで約束。14年から18年まで、1度も遅延することなく毎月同じ日に振り込んだ。完済した翌19年、「M-1グランプリ2019」で初優勝。雅は号泣して祝福したという。

 その噂をかぎつけたアキナは、昨年の「M-1」決勝前に、あえて金を借りた。秋山賢太山名文和、1万円ずつだった。結果は10組中8位。「5万円」とゲン担ぎの「1万円」の大差が出たのかもしれない。

 神様・仏様・雅様。雅はリアルに実在している笑いの神だ。