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解散V6、岡田准一が主演映画本数でジャニーズ最多になれた理由

解散V6、岡田准一が主演映画本数でジャニーズ最多になれた理由

 デビュー記念日となる11月1日で解散することを発表したV6。今後はメンバーがそれぞれの道を歩んでいくことになる。岡田准一は今以上に俳優としての仕事を増やしていくことになるだろう。

 最新主演作「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」は新型コロナウイルスの影響によって6月18日に公開延期となったが、今秋には「燃えよ剣」が公開を控えている。この作品まで含めると出演作は27本。主演作はジャニーズ最多だ。

 ジャニーズ事務所に入所したのは14歳。その年に歌手デビューしたのは、当時の95年時点で史上最速記録だった。24歳で最年長デビューにこぎ着けたメンバーの坂本昌行とは、実に10歳の年の差があった。入所からデビューまで早かったため、経験も少ない。メンバー5人と開いた差を埋める作業は、容易ではなかったという。

「最初の3年間は、ほとんど記憶がないらしいです。5、6年目ごろには食事ではなく、角砂糖を食べる日々。口癖は、『俺には時間がない』。仕事を終えて家に帰ってからも、映画を3本も観て、本を1冊読むノルマを課して、みずからを追い込んでいたといいます」(アイドル誌ライター)

 心に響いた言葉、映画の感想やカット割りは、ノートに書きとめた。読む本は考古学や心理学、精神世界やスピリチュアル系だったため、大阪から上京した母がひとり住まいのマンションの書棚を見たとき、「こんなの読んでるの?」と心配したという。

 転機は07年、主演連ドラ「SP 警視庁警備部警護課第四係」(フジテレビ系)だ。05年の構想段階から企画に加わり、翌06年からアクションシーンに対応できる肉体を手に入れるため、フィリピンの伝統武術・カリを学んだ。同シリーズは10年と11年に映画化。岡田は“香港が生んだ伝説の武術家”ブルース・リー考案の実戦格闘術のジークンドー、元タイガーマスクこと佐山聡が始めたUSA修斗を次々習得していき、師範代免許を取得した。

「19年に公開された映画『ザ・ファブル』では、15mもの高さから飛び降りるシーンを、スタントマンなしでやっています。“座長”がストイックだと、共演者も相当の能力を求められるため、ビビっていた男性キャストが多かったとか」(前出・アイドル誌ライター)

 15年に発表された「第38回日本アカデミー賞」では、映画「蜩ノ記」で最優秀助演男優賞、主演映画「永遠の0」で主演男優賞をダブルで受賞。ジャニーズ初の快挙を成し遂げている。

 ジャニーズで「Mr.ストイック」といえば、50歳を過ぎてもなお日々のトレーニングを欠かさない東山紀之。40代は間違いなく、日本映画界を背負って立つ男・岡田准一だろう。