国会欠席を続けるNHK党のガーシー参院議員は帰国せず、8日の参院本会議を欠席した。予定されていた「議場での陳謝」の懲罰を拒否し、尾辻秀久議長は院内の秩序を乱したとして、ガーシー氏を再び懲罰委員会に付託した。自民、立憲民主両党は、新たな懲罰を決定する本会議を15日に開く方針で合意。批判はやまず、最も重い「除名」が決まるのは確実だ。
自民の野上浩太郎、立民の斎藤嘉隆両参院国対委員長が国会内で会談し、今後の国会日程を申し合わせた。野上氏は「15日に本会議を開く方向だ。与野党で改めて懲罰案を協議する」と説明。斎藤氏は「除名を視野に懲罰委で議論していく」と述べた。斎藤氏はその後、日本維新の会、共産、国民民主各党の参院国対委員長と会談し、除名を求めることで一致した。
懲罰委も理事懇談会を開き、10日正午を期限にガーシー氏に弁明する意向があるかどうか確認すると決めた。段取りを踏まえた上で、懲罰委を14日に開催し、新たな懲罰案を採決する。15日の本会議で除名が正式決定する見通しだ。除名の場合、議員の身分を失う。
参院は2月22日の本会議で、ガーシー氏に陳謝の懲罰を科すと決めた。ガーシー氏は、帰国し本会議で陳謝する考えを示したが、今月7日にSNSで、訪問先のトルコから帰国せず、欠席すると明らかにした。陳謝の動画を参院に提出したが、受け取りを拒まれた。