5月13日公開の映画『流浪の月』で主演を務めた女優の広瀬すず(23)。15日22時放送の『日曜日の初耳学』(TBS系)と、18日23時放送の『TOKIOカケル』(フジテレビ系)にも広瀬は出演したものの、そこで生まれた「初体験に関する矛盾」が物議を醸している。
「『初耳学』で、広瀬さんは当初はそこまで女優業にノリ気ではなかった話など、デビュー当時を振り返るトークをしていました。ここで、"ターニングポイントとなったドラマ"という話題があったんです」(女性誌記者)
広瀬は若手時代を振り返り、
「お仕事を好きになれたのが、『幽かな彼女』っていうドラマに初めて参加させてもらったとき。同世代の役者さんがいっぱいいて、撮影が楽しいと思えたくらいみんなことがすごく好きになって、東京に1つ学校ができたみたいな感覚になって。それですごく東京に行くことも楽しくなってきて、そこからやっぱり上手な人がいっぱいいて……」
と、広瀬の女優デビュー作で、13年にフジテレビで放送していた『幽かな彼女』の名前を出したのだ。
「劇中での広瀬さんの写真も1枚登場しました。同作が広瀬さんのデビュー作であることは有名な話で、インタビュー記事などのプロフィール欄や人物紹介でも明記されることが多い。ただ、3日後に放送された番組で、この『幽かな彼女』の存在が消されていたんですよ」(前同)
その問題が生じたのが、TOKIOの3人がMCの『TOKIOカケル』だった。
こちらもゲストで出演した広瀬について、中盤に「フジテレビで一番古い広瀬すずは?」という質問に、広瀬は「なんとなくドラマかなぁ……ドラマかぁ」と言うと、TOKIOの国分太一(47)が「答え合わせしてみましょうか」と応じ、VTRがスタート。
■『TOKIOカケル』紹介の「フジテレビデビュー作」にウソ!
「フジテレビドラマ初出演は今から8年前のこちらのドラマ」というナレーションとともに流れたのは、『幽かな彼女』の翌年、2014年4月クールに放送された佐藤健(33)と渡部篤郎(54)主演のドラマ『ビター・ブラッド』の映像、当時15歳の広瀬と佐藤のやりとりが映し出されたのだ。
そして「フジテレビデビューは佐藤健さんの妹役でした」と再びナレーションが流れたのだ。
「他局で"デビューはフジテレビだったかな?"とタイトルを濁す、ということなら理解できるんですが、『幽かな彼女』は同じフジテレビで放送されていますからね。映像資料も使いやすく、広瀬さん自身も『初耳学』で"ターニングポイント"とするほどのドラマなのに、『TOKIOカケル』では完全にスルーされていた、というわけです。
しかも『幽かな彼女』は"広瀬以外の生徒役も後のスターばかり"というバラエティ的にオイシイポイントもあるんですけどね……」(前出の女性誌記者)
まず男性陣は、ジャニーズのKis-My-Ft2の北山宏光(36)が若手教師役。さらに他の生徒生役は当時ジャニーズJr.だったSixTONESの森本慎太郎(24)、King&Princeの神宮寺勇太(24)、現在はジャニーズを辞めた岩橋玄樹(25)もメイン級で出演していた。
そして、さらにすごいのが女優陣。
ヒロインで、生前教師だった幽霊が、当時すでに有名だった杏(36)。
モデル志望の少女・明日香が広瀬すずで、内向的な性格を変えたくてダンスを始める少女・ともみが上白石萌歌(22)、クラスきっての問題児・りさが山本舞香(24)、りさの取り巻き・舞が飯豊まりえ(24)だ。
しかも、第7話にゲスト出演した神山の教え子は波瑠(30)が演じており、回想シーンの子役も、現在は女優として活躍中の大友花恋(22)だった。
まさに連ドラ出演クラスの役者がズラリと揃っていたのである。
■原因は「辞めジャニ」への忖度か
「それならば、なぜフジは『TOKIOカケル』で『幽かな彼女』を伏せたのか……という疑問が出てきますよね。ネットでは、同作の主演がSMAPの香取慎吾さん(45)だったからではないか、という声が圧倒的です。
社内独立こそしたものの、現役ジャニーズタレントと言ってもいいTOKIOの番組で、“ジャニーズ事務所を退所した香取さんの主演ドラマ映像を流すわけにはいかない”といった忖度が働いたのではないか、と考える視聴者が少なくないんです」(前出の女性誌記者)
『幽かな彼女』はフジテレビ系列で放送こそされていたものの、制作は関西テレビ。そのため“フジテレビ”の初登場となると、『ビター・ブラッド』になるという可能性もあるのだが……。
ただ、広瀬と香取の2人にとっても、共演したことは印象深い出来事だったようだ。
『幽かな彼女』から2年後の15年に広瀬と香取は『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)で再会している。その際に、香取は『幽かな彼女』での広瀬とのエピソードを披露。リハーサルをした際に、
「パッと向き合った時に、ゾワッ、って。何なのこの子!?」「あんまり感じたことのないすごいオーラというか迫力を感じて怖くなった」
と広瀬に“圧倒的な何か”を感じたことを回想。
そして、その後ブレイクした広瀬をテレビで見た香取は「やっぱりー!」と、自身の直感が正しかったことに感激して、広瀬に「やっと会えたね!」と握手を求めて再会を喜んでいたのだ。
この件について、広瀬は当時ツイッターで、
《いやぁ、うれしい 最近の中で1番嬉しかったこと
初めてのドラマ「幽かな彼女」から 2年ぶりに香取さんにお会いできました
まさかあの時こんな風に思ってもらっていたなんて知らないから嬉しくてたまらなかった〜
もっともっと頑張ろう》
とつづっている。
香取にとっても、広瀬にとっても、思い入れの深い『幽かな彼女』。「なんとなくドラマかな」と濁すことになってしまった『TOKIOカケル』で、広瀬は何を思っていたのかーー。