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「モーニングショー」識者、露・中・北朝鮮への脅威論に疑問 元司令官と意見対立

 テレビ朝日

 防衛ジャーナリストの半田滋氏が27日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」に出演し、ロシア、北朝鮮、中国の日本近海での軍事行動についてコメントした。

 安全保障に関する自民党提言の中で防衛費について「GDP比2%以上を念頭にする」という案が出てきたという話題。元自衛艦隊司令官の香田洋二氏はロシア、北朝鮮、中国について「それぞれの思惑で相当活発に兵力整備をやっている」と説明。「この3国、いざという時に兵力を使うことをちゅうちょしない」という現実を伝えた。

 これに対して半田氏は3国それぞれの日本近海での行動について解説。ロシアがオホーツク海近辺で訓練を行ったと認めた上で「毎年恒例で行っている訓練で、日本に対するけん制というよりは、むしろアメリカへの抑止」とした。

 北朝鮮は「『イラクリビアの二の舞にならないためには強力な抑止力が必要』と主張している」と説明。「うそをついてアメリカが始めたイラク戦争リビアは(米が)反省力側に加担してカダフィ大佐が殺害をされた」と例示し、米に対するけん制として「核ミサイル開発を進めていく」と北朝鮮側の考え方を伝えた。日本海へのミサイル実験については「アメリカにふり向いてもらうため」で「日本を攻撃する意図があってやってるわけではないんだということは理解しないといけない」と脅威論に疑問を投げかけた。

 中国は尖閣諸島を「自国の領土」と断言しているため「中国が主張する領海を警察活動してパトロールするのは当然」と説明。「ルーティンワーク化した低いレベルの脅威ってものは続いているけど、中国にこの島を占領するっていう意図まであるかというのはちょっと疑問」とここでも脅威は大きくないとした。

 台湾問題についても1996年の台湾海峡危機で、米の2隻の空母のけん制によって中国がミサイル試射をやめたとし、反動で軍事力を強化したと説明した。また、バイデン米大統領が「台湾を守る義務がある」と発言したことには「実際には(義務は)ない」とし、発言を「失言」と断じた。バイデン大統領の発言は「半導体メーカー『TSMC』を中国に台湾ごと取られたら大変なことになる、そういった思惑も含まれている」と解説。3国「それぞれに理由がある」とした。

参照元:https://www.daily.co.jp/