日本人でも読める人が少ない漢字は、いくつも存在します。
「蟀谷」という漢字もそのうちのひとつ。実は、人体のある一部分を指している漢字なので、この機会に覚えておきましょう!
「蟀谷」という漢字が体のどの部分を指すか、わかりましたか?
「蟀」という漢字は馴染みが薄い上に、「谷」は「たに」「や」という一般的な読み方をしません。そのため、見当もつかないという方が多いのです。
そんな方のためにヒントを挙げてみましょう。「蟀谷」とは、お米を噛むときに動く部分ということから、その名前を付けられています。
このヒントで、わかった方は多いはず。正解は「こめかみ」と読みます。
意外な読み方に、驚いた方も多いのではないでしょうか?「蟀谷」とは、耳の上部分と目尻の間を指す言葉です。
この部分は、食べ物を噛むときにピクピク動くようになっています。おわかりかもしれませんが、お米を噛むときだけ動くわけではありません。
「米」と付けたのは、日本人の主食が米であったことや、かつて固い生米を食べていたことが由来だと考えられるでしょう。ご紹介した「蟀谷」以外にも、人体の一部分を指す言葉に難読漢字を使われている例は多数あります。
たとえば「旋毛」。「せんもう」と読んでしまいそうですが、答えは「つむじ」です。
では、「拇」はいかがでしょうか?「拇印」の「ぼ」と同じ漢字のこちらは、「おやゆび」と読みます。
人体には、難しい漢字が多数使用されているので、興味が尽きませんね。
(『広辞苑』より)今回は、「蟀谷」という漢字の読み方や意味をご紹介しました。
「蟀谷」は特殊な読み方をするため、ほとんどの方が読めない難読漢字となっています。いざというときにサラリと読めたら、賢い印象を与えられるはず。